鉄道の障害者割引|第1種・第2種、介護者、100km条件を解説

鉄道の障害者割引は、手帳を見せれば一律に半額になる制度ではありません。

手帳に記載された「第1種・第2種」、本人だけで乗るか介護者と乗るか、利用距離、乗車券の種類によって条件が変わります。

最初に手帳の記載を確認する

鉄道の障害者割引を利用する前に、手帳の「旅客鉄道株式会社等旅客運賃減額」欄を確認してください。

ここに「第1種」または「第2種」と記載されています。

精神障害者保健福祉手帳では、次のように区分されます。

  • 1級:第1種
  • 2級・3級:第2種

等級と第1種・第2種は、本来は別の区分です。切符を購入するときは、等級だけでなく旅客運賃減額欄の記載を確認します。

JRの精神障害者割引はいつ始まった?

JRグループでは、2025年4月1日から精神障害者保健福祉手帳を対象とする割引制度が始まりました。

対象となるのは、顔写真が貼付され、有効期限内で、旅客運賃減額欄に第1種または第2種の記載がある手帳です。

古い手帳などで区分が記載されていない場合は、自治体の障害福祉窓口で確認してください。

本人が一人で乗る場合

第1種・第2種ともに、本人が一人で利用する場合は、片道の営業キロが100キロを超える普通乗車券が5割引になる制度があります。

ここでいう100キロは、実際に列車が走る距離ではなく、鉄道会社が運賃計算に使用する「営業キロ」です。

「100キロ以上」ではなく「100キロを超える」ことが条件です。ちょうど100キロの区間は対象になりません。

第1種の人が介護者と乗る場合

第1種の手帳を持つ本人が介護者1名と一緒に利用する場合、本人と介護者の普通乗車券などが5割引になります。

この場合、本人だけで利用するときのような100キロを超える条件はありません。

本人と介護者は、同じ区間の乗車券を同時に購入し、同じ列車を利用する必要があります。介護者だけが別の駅から乗ったり、別の区間を利用したりする場合は、同じ割引を受けられない可能性があります。

第2種の人が介護者と乗る場合

第2種では、原則として介護者の普通乗車券が常に割引されるわけではありません。

12歳未満の第2種障害者が介護者と利用する場合には、定期乗車券について割引が適用される制度があります。

年齢、乗車券の種類、利用方法によって条件が異なるため、購入前に駅へ確認してください。

何が半額になる?

障害者割引で主に対象となるのは、列車に乗るための基本運賃です。

新幹線や特急列車では、普通乗車券の運賃部分が割引されても、特急料金、指定席料金、グリーン料金などは割引されない場合があります。

たとえば、普通乗車券と特急券を組み合わせて利用する場合、すべての合計額が半額になるとは限りません。

購入時には「どの券が割引対象か」を確認してください。

どこで切符を購入する?

障害者割引の切符は、駅の有人窓口や、オペレーターと通話できるサポート付き指定席券売機などで購入できます。

手帳を提示し、次の内容を伝えます。

  • 利用する区間
  • 乗車日
  • 本人だけか、介護者と一緒か
  • 普通列車か、新幹線・特急を利用するか
  • 自由席か指定席か

複雑な経路や他社線をまたぐ区間では、時間に余裕を持って購入してください。

近距離では券売機を使える場合がある

大人の第1種障害者が、大人の介護者と100キロ以内の区間を利用する場合、二人分の小児用普通乗車券を自動券売機で購入できる取り扱いがあります。

この方法を利用した場合は、自動改札機を通らず、有人改札で小児用乗車券と障害者手帳を提示します。

すべての鉄道会社や利用方法で同じ取り扱いになるとは限らないため、JR以外の路線では事前に確認してください。

ミライロIDで購入できる?

JR各社では、条件を満たすミライロIDを提示して割引乗車券を購入できる場合があります。

マイナポータルと連携済みのミライロIDであることを条件としている会社もあります。

ミライロIDを使って購入した場合でも、旅行中は障害者手帳原本の携帯を求められることがあります。スマートフォンだけで乗車せず、原本も持参するのが確実です。

障害者用ICカード

一部の地域では、本人用と介護者用を一組にした障害者用ICカードが発行されています。

JR東日本の障害者用Suicaや、JR九州の障害者用SUGOCAなどがあります。

通常の交通系ICカードへ障害者割引が自動的に設定されるわけではありません。対象者、利用できる区間、申込方法、有効期限などが定められています。

また、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳で対応状況が異なる場合があります。

私鉄や地下鉄も同じ制度?

私鉄、地下鉄、路面電車では、JRと同じ割引率や条件を採用しているとは限りません。

次の点が異なる場合があります。

  • 精神障害者保健福祉手帳も対象になるか
  • 第1種・第2種による区分
  • 本人だけで利用できる距離条件
  • 介護者の割引
  • ICカードへの対応
  • 居住地による条件

JRの制度を、そのまま別の鉄道会社へ当てはめないようにしてください。

乗車前のチェックリスト

鉄道の障害者割引を利用する前に、次の項目を確認してください。

  • 手帳の旅客運賃減額欄に第1種・第2種の記載があるか
  • 顔写真があり、有効期限内か
  • 本人だけで乗るか、介護者と乗るか
  • 片道の営業キロは何キロか
  • 普通乗車券以外に特急券などが必要か
  • どこで割引乗車券を購入するか
  • ミライロIDを使う場合、マイナポータル連携が必要か
  • 旅行中も手帳原本を携帯しているか
  • JR以外の区間を含むか

JR各社の公式案内

JR東日本「障害者割引制度のご案内」
https://www.jreast.co.jp/equipment/waribiki/

JR九州「障害者割引制度のご案内」
https://www.jrkyushu.co.jp/railway/ticket/rule/06/

鉄道会社や利用区間によって条件が異なります。当サイトの交通機関個別ページと、利用する鉄道会社の公式案内をあわせて確認してください。